価格：

3,980万円

面積：

168.92㎡（土地）

どこか懐かしさを感じる田舎道。海沿いの道から狭い道を入り込んでぐいぐいと上りながら曲がりくねった坂道の途中にあるこの雰囲気が秋谷の田舎道の象徴的な感じがしているのです。

このカーブに沿って積み上げられたブロックの擁壁とその先に立つ古民家がいい雰囲気なのです。行ったことないけど、沖縄みたいにも見えるのは私だけでしょうか。

そしてぐいぐいと上がってくるだけあって、振り返ると海が見えるのです。写真ではあまり海がみえていないですが、取材に行った日は見えていました。天気によっては見えない日もあるかもしれませんが、それもまたいいんです。

ただこの雰囲気に家を建てようとすると、セットバックの必要があるので、先述のブロック擁壁をやり直す必要が出てきてしまうようなのです。確かに、現状の擁壁では家を建ててしまうとその重量に耐えられるのか疑問がありますし、車の出し入れを考えると擁壁をやり直しつつ、地下車庫をはめ込んでしまった方が土地利用計画的には合理的かと思われます。

そんなわけで、今ここで言いたいことは、この風景をしっかり目に焼き付けて次の計画に入って欲しいな。ということです。この風景はできれば春夏秋冬それぞれ見てもらいたいくらい、私は好きな道です。

そして土地の中に入っていくともうひとつうれしいことがあります。それは道路とは反対側である南と東側がいい感じの林なのです。おそらく、こちら側に建物を建てることはむずかしいと思いますので、この風景は素敵な借景として考えられそうです。

そうなると、北西に海、南東に林を眺める大きな窓を付けたくなりますね。南東の林を見る窓は階段室として大きなFIXで縦長窓にしてみたい。朝、木漏れ日がさーっと入ってくる光景を想像するだけで、いい一日がはじまる予感がします。

もちろん、海が見える北西側にはバルコニーでしょうね。これはもうとにかく楽しみましょう。西陽が強い可能性があるので、そのあたりはどう対策をするのか相談しつつも、積極的に開口部を作りたいですね。サンセットタイムを楽しむデッキにベンチはマストでしょう。

おだやかな天気の時には、庭やデッキでごはんを食べるのもいいですね。トンビ対策としてオーニングの設置は検討したいところ。ついでに外壁に金物を付けることを考えるならば、ハンモックもかけられるような設計をお願いしたい。

ひとつだけ、この近隣にお住まいだった方から伺った住み方のヒントは、忘れ物をどう考えるか。バスで街場へ出る時には家からしばらく下り坂です。途中で忘れ物に気がついても戻る気持ちにはならないそうです。家族に届けてもらうか、忘れたことを忘れるか。主に後者を選択することとなるようです。この環境で暮らすことで、大らかな人になれるのかもしれません。