最寄りは極楽寺駅なのですが、この物件の雰囲気や文化圏は、どちらかというと長谷に取り込まれていると思います。
まっすぐに自宅に帰るのではなく、敢えてひと駅遠くの長谷駅を下りて、ぶらぶらと散歩をしたくなる場所が多くあります。車が入れないような小路も多く、坂ノ下は素敵なカフェがたくさんありますのでつい寄り道したくなります。
カフェでひと息つき、では帰ろうかと坂の下にあるヴィンテージマンションを横目に緩やかで長い坂を上がっていきます。そもそも坂ノ下の「坂」とはこの住宅地に上る為の坂なのだろうか。と思うほど印象的な坂。
その印象とは、キツイとかネガティブな話ではなく、何と言ってもこの坂からの由比ガ浜方面の海の見え方が素敵なのです。反対に考えれば、例えば朝、物件から長谷駅に向かう時、天気が良い日にこの坂を下れば、なんとも晴れやかな気持ちになりそう。そのまま仕事に向かうのではなく、海に出たくなります。
また雨の降る日は、しっとりとした緑に包まれる小路を歩き、極楽寺駅に向かえば、味わいのある鎌倉暮らしができる立地。梅雨時期には道端のあじさいに目を奪われそうです。
車で物件まで向かう場合は、先ほどの坂からのアクセスとなります。どこかに通り抜けることができないためか、居住者以外はあまり立ち入ることのないプライベートな住宅街。
ここまで上ると、海見えを期待したいですが、物件は最前列ではないため家と家との隙間から海を覗くということになります。
現在の家屋等は、引き渡しまでに取り壊されてしまいますが、海の見え方の参考になりました。2階からの海の見え方がまずは気になり、室内の階段を駆け上がりました。
こちらは残念ながら隣家の屋根を海が超えられませんでした。それでも建ぺい率40%のエリアのためか、敷地にゆとりがあります。家と家との間から海が見えたので、新しい家では空を意識的に切り取りつつ、場所によって海を眺める暮らしはいかがでしょうか。
また帰り際、玄関ポーチから道路に下りようとすると、木のトンネルからの海がチラリと唐突に目に入ってきました。その海の見え方はさりげないものの、敷地の木々と相まって心惹かれるものがありました。ただ、この木々はガレージ上にあり、取り壊されてしまうものなので、少なくとも同じように緑を感じるアプローチにしたいところです。
個人的には隣家に名建築もあり、この物件も良い建物を建築して向こう3件両隣が良いまちとなるように、良い建物を検討してみてはいかがでしょうか。
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