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パーツから再生を考える |
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今回は、建替えを考えた方が明快な物件かもしれません。でも、アプローチの人工物を飲み込みそうなほどパワーある植生。瓦を積み上げて外構の塀としている意匠、玄関のタイルなど、外からすでに強烈に発せられているこだわりの部分に目を奪われ、なかなか建物内に入ることができません。 なんとか玄関に入ると、床のタイルに萌えつつも、木をスティック状にして、「しゃくって」(中央に向かってくぼみをつける)ある材をいくつも貼り合わせている仕上げは、手が込んでいる印象です。 玄関入ってすぐ左手の部屋は、増築された部分です。もともとは、オーナーの趣味の空間として造られ、大量の本などが置かれていたそう。今は雨漏りによって天井が剥がれ落ち、部分的に青空も見えており、雨戸も開けることが出来ません。それでもガラス窓は、恐らくはヒバ材で造られており、状態も良さそうで是非再活用したい材でした。 キッチンや風呂などの水まわりは、まるごとやり替えが必要になりそうです。1階の和室は、床まわりが余り状態が良くなさそうなので、板間に変えて足まわりからリフレッシュした方が良いでしょう。 2階の部屋は、第三者に下宿の様に貸していたそうです。玄関や階段、水まわりなどはオーナーと共有で使用していたとのことで今ではなかなか考えられませんよね。 建物を外から見ていると、ぐるっと緑に囲まれている様に感じたのですが、家の中の特に2階からは、どの方向にも視線が抜けていて解放感に富みます。この外からと中からとの印象の違いに、皆驚いてしまうのではないでしょうか。 さて、ここにも美しいデザインのモノを発見です。作り付けの家具の真鍮の取手、掘り込みの引手など、丁寧に取り外して改修工事に活用したいですね。 2階の大きい洋室は増築された部分で、骨太な構造躯体が現しになっています。腰板貼りの素敵な空間ですが、どんな風に使用していたか伺うと、オーナーは新聞社に勤める傍ら、民芸運動に参加されていたようです。 民芸運動と言えば柳宗悦ですが、それらのうつわや布など数々の民芸品をこの部屋にずらりと並べ、それらを愛でる部屋として利用していたとのこと。良いものを沢山見てきた方だから、きっと家にも良いものを使っていたのではないでしょうか。 劣化が激しい箇所も確かにあります。でも何も無かったかのように建替えてしまうより、使えるものは使って、部品取りをしたりして、この家をまるごと再生させるように考えたら、むしろ美しい家ができるのではないかなと思いました。 |
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こちらは2階増築部分で割と新しい印象です。今も続く柳宗悦らが起こした民芸運動の活動をしていたオーナーは、この部屋に民芸品をずらりと並らべて愛でていたそうです。 |
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1階の和室はところどころ床が抜けています。 |
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2階の和室も質素ですが雰囲気のある空間です。 |
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玄関の雰囲気も緑に覆われ良いですね。 |
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価格 | 7,500万円 | 建物面積 | 129.61㎡ |
管理費 | なし | 修繕積立金 | なし |
所在地 | 鎌倉市山ノ内 | ||
交通 | JR横須賀線「北鎌倉」駅 徒歩5分 | ||
建物構造 | 木造 2階建て | 所在階 | |
築年 | 不詳年 | 土地権利 | 所有権 |
敷地面積 | 310.73㎡ | 都市計画 | 市街化区域 |
用途地域 | 第一種低層住居専用地域 | 建蔽率/容積率 | 40%/80% |
その他費用 | 取引態様 | 媒介 | |
設備 | 公営水道/公共下水/都市ガス | ||
備考 | 地目:宅地/現況:空室/引渡時期:相談/道路:東側約2m公道約2.6m接面/約3平米セットバックあり/駐車場無(車種によっては物件までの進入が可能です)/契約不適合責任免責/文化財保護法/土砂災害警戒区域/宅地造成等規制法/増築有/要改修工事 | ||
情報修正日時 | 2023年7月28日 | 情報更新予定日 | 2023年12月17日 |