賃料：

12万円

面積：

50.10㎡

80年代の建築と言えば、バブル期の豪華で煌びやか、建築系の当時の雑誌を広げれば、そんな建物が多い印象があります。

この物件は、1988年築なのでまさにバブル期にあたります。外観、室内共に、モダンといえる佇まいと構成。当時の鎌倉にある集合住宅としては、かなり突き抜けた存在だったのではないでしょうか。

全面に鏡が貼ってある大きなドア、御影石の天板が付いたキッチン、あえて一室にまとめられた水まわりなど。このサイズの集合住宅としては、今ではちょっとオーバースペックに感じてしまうほどの凝った作り込みに、訪れる度にシビれてしまいます。

ただ、住まい手の事を考えてない作品性の高いモダン建築とは違い、水まわりも使いやすい印象があります。何より、建物に入った時には、RC造ならではの冷たさ、凛とした空気感を感じるのですが、室内に入った途端に、あたたかな日光や、窓の外に広がる畑や山の景色に「のどかさ」を感じます。

間取は洋室とLDK棲み分けはなく、大きなワンルームとして捉えてもらうのが良さそうです。そのため、単身者あるいは2人で住むのが理想的なサイズ。小さなお子さんがいる家族の方も住んでいたので、そこは住み手の捉え方次第かも。

丁寧にオーナー様がメンテナンスをしているので、建物全体の雰囲気は素材に反して暖かい印象です。今回も建具まわりの修繕を行う予定なので、ご入居開始可能時期は2024年1月下旬です。

建物の前には、道路を挟んで野菜畑とビニールハウス、パン釜と厩舎があります。これらは近くに住むオーナーさんが管理されているもので、畑の野菜はときどきですがお裾分けもあるみたいです。

知り合いの漁師が野菜をもらいに訪れたり、近所の子供達が畑の縁で遊んでいたりと、のどかで町内会的な情景が目の前にありそうです。この場所、オーナーさんの知り合いがいつの間にか集まる、集会所のような側面も持っているのです。

駅からはすこし離れた立地ですが、だからこそ入居者がすっと入っていける、自分の地元の様な空気感のある環境です。

鎌倉に自然を求めてきているのではないでしょうか。でも素敵な家に住みたいですよね。そんな気持ちをやさしく受け止めてくれる物件でした。

※建物南側をJR横須賀線が通っており、多少電車の音がします。

※写真の一部は、以前の募集時点のものを含みます。