価格：

2,480万円 (税込)

面積：

114.56㎡

大磯町の海沿いに51年モノのヴィンテージマンションを見つけました。

エメラルドグリーンと白の外壁が雁行している姿は、今にも相模湾に向かって発進しようとしているロボットのようにも見えます。人知れず悪に立ち向かい、約半世紀もの間、大磯町の平和を見守ってきたのでしょうか。その佇まいは堂々としていて、どこか誇らしげでした。

妄想はさておき。

ヴィンテージマンションの明確な定義はありませんが、とある雑誌によるとデザイン性、管理体制、立地の三つの要素を満たしていることが重要なのだそうです。

今回の物件を見てみると、外観はお伝えしたとおりのカッコ良さ、螺旋状の階段室はコンパクトながら真ん中が吹き抜けとなっていてトップライトの明かりが1階まで届いていました。踊り場部分の手すり角度はあまり見かけないほどの急勾配で、こういうディテールの部分に昭和の面影が残っています。管理会社が日勤で駐在しているので共用部は綺麗な状態が保たれ安心感がありました。

気になる立地はというと、JR大磯駅徒歩7分、川を挟んで大磯町役場に隣り合い、周辺には茅葺の鴫立庵（しぎたつあん）をはじめとした史跡が点在していて、なにより西湘バイパスの向こう側に広がる相模湾に面した一列目というロケーション。募集区画は海に最も突き出た部分で、ある意味このマンションのコックピットと言っても良さそうな位置です。

約114平米という、2階建の戸建ほどある広さの室内からは、遠くに伊豆半島を望むオーシャンビューを楽しめます。リビングにある2箇所のコーナーに開閉可能な窓（30cmほどの立ち上がりはあるもののバルコニーがない箇所もあるので開閉は慎重に）ともう1部屋が海に面していて、ちょうど西湘バイパスの上に波打ち際が拝めます。気持ちよさそうに走る車の音は、窓を閉めていたらあまり気になりませんでした。

陸側の部屋は一番凹んでいる位置にあるため、窓の明かりだけだと少し暗いかなという印象。こちらは寝室にするのが良いかもしれません。ワンフロアで約114平米はかなりの広さなので、間取り変更を含めて非常に改修のしごたえがありそうです。

最後に、西湘バイパスの下を潜って海岸を散歩してみました。歩いて来た方を振り返れば、マンションと市役所が仲良く並んでいます。鎌倉のような賑やかさはありませんが、散歩やピクニックの人たちが思い思いに過ごしていて、毎日散歩したくなる場所だなと思いました。海岸に詳しいスタッフによると、この辺りは岩場がないので貝殻がほとんど落ちていないそうです。その代わり、シーグラスや面白い形の石が取れるんだとか。今思えば確かに角のとれた丸い石が多かったかもしれません。物件も気になるけど、海岸を探索したり水切り遊びしたいという方お待ちしています。