価格：

1,980万円

面積：

70.54㎡

レトロなマンションの一画をまるごと改装したこの物件。ここはアーティスティックにモダンに使いこなしてみたい。ただ、内装だけではないのです。実は海見え、しかも意外なくらいはっきりと！さらに緑も！

内装の話を先にしようか、海の話を先にしようか迷います。これはある意味で贅沢な悩みですよね。

RCのハードな天井に白と黒、グレーをうまく使ってモダンな雰囲気を作り出しています。玄関から続くタイルのような床材はHALLからROOM3のSOHO_ROOMまでつながっています。ここまでの一連の空間はパブリックなイメージなので仕事モードで使いたい。クリエイティブな仕事をしている方であれば、このROOM3から見える、山と学校viewも楽しんでもらえると思います（写真5枚目）。

この他の部屋はもう少しウッディな要素が少しプラスされた床。それでも柔らかい雰囲気になりすぎず、シックでモダンテイストがキープされていていい感じです。そんなリビングに突如現れたようなウッドチップの壁！この突然性がいいんですよね。

この壁はトイレと冷蔵庫置き場の目隠し機能を果たしていて、良いアクセントになっています。よく見ると壁に同化した扉を発見できるかと思います。そこがトイレです。この他、コンセントやスイッチ、火災警報ボタンなどがここにまとめられています。素材はOSBボードなので、ビス打ちや塗装など、さらなるアレンジも楽しめそうです。

団地リノベをいくつか見てきた私としては、浴室や洗面まわりは結構気になるところ。ここは元の素材から他の団地とは一味ちがった構造をしているのです。上記の隠れたトイレは一般的な団地リノベでは配管の関係で南（リビング）側に配置することは少ないのですが、もともと南側にあったのです。その扉位置を変えることで隠れたトイレが出来上がっているのですね。

団地型といっても、みんな同じじゃないんです。販売資料をよく見ると、施工は鹿島建設とフジタ工業。そして分譲主は大手自動車メーカー。なるほど当時の設計にそれなりの創意工夫が感じ取れるわけです。それをまじまじと感じさせる体験でした。

そのおかげで団地型のマンションとしてはめずらしく浴室や洗面、洗濯機置き場に自由度があります。浴室はユニットバスがすっぽりと納まり、洗面化粧室にゆとりがあります。洗面台はやわらかい印象の白いシンクと木の組み合わせが清潔感と品の良さを感じさせます。一方でキッチンはブラックを効かせたシックな雰囲気。この使い分けが実に気持ちがいい。

LDKまわりでは、構造上抜けない壁を残しつつ、隣り合うROOM1との関係は引き込みにした建具やクローゼットはパイプで組まれたシンプルな空間で造作の作業台はデスクにも棚にもなる工夫もあり。寝室として想定されているROOM２はインテリア次第でモダンにもナチュラルなテイストにもできそうな余白のある空間となっています。

そんな訳でオリジナルの持つ器の良さと、アイデアとテイストが上手な改修工事。そこに加えて海見えなのです。リビングおよびROOM1からは写真２枚目にあるような眺め。逗子海岸を遠望し、山の根エリアのこんもりとした深い緑、足元には芝の鮮やかな緑。こんな眺めがあるなんて。特にこの号棟からの見え方が良いようです。それは分譲時からこの棟が特別区画であった証なのかもしれません。

駐車場も今は空き区画があるようですので、逗子の中では少し奥に入ったポジションですが、車があれば三浦、横須賀、葉山、横浜あたりが生活圏内に入ってくる生活が楽しめると思います。