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暮らしのコラージュ |
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仕事柄、様々なリノベ物件を目にしますが、素直に良いと思えるのってどんな家だろうと考えてみると、鍵になるのは、どう「残し」、現代の生活スタイルにどう「繋ぐ」のかという事ではないか、と最近、思い至りました。 この家は築55年の民家を現オーナーが約2年かけて考え抜き、リノベーションした家です。元の家の最も好きな部分と構造体は残し、それ以外は間取りや断熱、設備面も含めて新しく。そこに貫かれているのが、古屋への愛ある視線と、暮らしやすさへのこだわりです。 例えば「残し」ているところは、サッシの高さ。LDKの掃き出し窓は断熱サッシに交換されていますが、構造材の関係で、サッシの高さは既存建具と同じにしています。最近は明るさを求めて2m以上ある窓も多いですが、ここは昔の日本人サイズに合わせた1.8m弱なのです。 その横長に展開する感じが、計算された構図の屏風絵や、鮮やかなアクアリウムのようでもあります。おそらく数十年前から同じような景色だったのではないでしょうか。時を経てどっしり根付いている庭木たちは、季節ごとの楽しみを与えてくれるでしょう。 二間つづきの和室と広縁部分は、ほぼ既存のまま。古い木製の引戸、障子や襖が構成する昔ながらの和の空間です。畳に座って砂利敷きの庭を眺めていると、旅館に来たような落ち着いた気分になります。 一方、暮らしやすく現代に「繋ぐ」ための徹底したこだわりは、手を加えた部分の随所に見られます。例えば、家事で過ごす時間が長いキッチンは、庭を眺める特等席でありながら、リビングも和室にも目が届くように通路がつくられていたり。 お風呂タイムが大好きな家族のために、風呂場は一面に緑が見える場所に移動し、洗濯、衣服の収納動線も短くなるよう一カ所にまとめられています。 残した部分と新しい部分でのコントラストだけでも魅力的ですが、さらに未知数な余白があるのがこの物件の面白さ。 2階に上がると、剥き出しの断熱材と貼りかけのフローリング!?聞けば、現オーナーが住みながらコツコツDIYしてきたとのことですが、一旦休憩中。この状態で引渡しとなるので、間取りも内装もこれから好きなように作り込むことが可能。 さらにさらに、オマケというには魅力的すぎるのが、別棟のアトリエ。前のオーナーは画家だったそうで、おそらく大きな絵画も描いていたのでしょうか、天井高は3m以上。大きな窓から自然光が差し込み、広々としています。こちらはほぼ改修はされていないので、築年数なりの経年を感じますが、雨漏りや傾きなどはなく、そのまま使うこともできそう。独立した作業場が欲しい方には、うってつけの場所になるでしょう。 こんな風に、新しい部分、古い部分、まだ決まっていない部分を繋ぎ合わせながら、好きな光景をコラージュするように暮らしていく。さらには、2階やアトリエの使い方次第では、暮らしと働くことも重なっていきそうな予感がします。 現オーナーが55年の歴史を残しながらも現代に繋いだこの家で、これからも、もっともっと面白い暮らしの実践をしてほしいと思うのです。 |
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広縁|昔のままの木製サッシと広縁、玉砂利敷きの庭園の組み合わせが美しい。 |
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2階洋室|一旦スケルトン状態にして、床下地合板は貼替済。窓は内窓式の断熱サッシ。オーナーがコツコツDIYして、断熱材とフローリング貼も半分まで終わっています。 |
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アトリエ|前オーナーが画家だったそうで、天井高があり、自然光が入ります。この部屋は未改修。 |
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外観|平家部分を庭から見るとこんな感じです。旅館のようなたたずまい。 |
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価格 | 4,980万円 | 建物面積 | 137.52㎡ |
管理費 | なし | 修繕積立金 | なし |
所在地 | 鎌倉市浄明寺四丁目 | ||
交通 | JR横須賀線「鎌倉」駅 バス9分 「青舐橋」バス停 徒歩11分 | ||
建物構造 | 木造 2階建て | 所在階 | |
築年 | 1970年 | 土地権利 | 所有権 |
敷地面積 | 393㎡ | 都市計画 | 市街化区域 |
用途地域 | 第一種低層住居専用地域 | 建蔽率/容積率 | 40%/80% |
その他費用 | 取引態様 | 媒介 | |
設備 | 公営水道/公共下水/プロパンガス | ||
備考 | 地目:山林/現況:居住中/引渡時期:相談 2026年3月末頃/第二種風致地区/法第22条区域/景観計画区域(谷戸の住宅地)/土砂災害警戒区域、土砂災害特別警戒区域/接道:法43条2項空地(公道)旧ただし書き道路に約17m接する。原則、再建築不可となりますが、建築審査会による法第43条第2項第2号許可取扱基準、包括同意基準に該当し、再建築可との見解があります/契約不適合責任免責/附属建物:33.05平米/庭付き/バイク置場あり/駐車場あり | ||
情報修正日時 | 2025年9月13日 | 情報更新予定日 | 2025年9月28日 |
