物件詳細情報
 
この物件は成約済みです

rent   住宅

森の巣

 
面積:
43㎡
 
所在地: 山梨県北杜市小淵沢町
交通: JR中央本線「小淵沢」駅 徒歩35分

あなたが森に住むと思ったら。どんな空間を想像するでしょうか。


鳥の声や川の音、そこに風が吹くと葉が揺れる。そんなふうに考えるのもいいですが、もっとしっかり目を、カラダを、すべてを使って、森に意識を向けてみたい。そう、それは人が森に対峙するような感覚で。


そんなことを考えていると、すぐに少しの恐怖心が芽生えます。果たして、私は今すぐに森と対峙できるのだろうか。もちろん自信満々に立ち向かえる人はいるかもしれませんが、どちらかというと、もう少し身を守りたくなるものではないでしょうか。森との間にもう少しの物理的な距離が必要だ。とか言ってみたりして。


さて、この家は潔く、積極的に日照が弱い南側の森に向かって、開口しています。目的はひとつ。程よく家に守られながら、窓の中から森をじっと見つめることができること。そんなことをする必要があるのかないのかは一旦置いておいて、これで恐れることなく、ただ、じっと森を見ることができる。森に対峙する人の巣がここにあります。


こんな目的で賃貸物件を作ったのは、鎌倉R不動産南八ヶ岳研究所の藤井さんの仕業です。彼の研究活動のひとつで、この物件は八ヶ岳南麓停留所シリーズ第3号になります。


この森は正面の南側に針葉樹(スギ、ヒノキ)の森が、西側には広葉樹の緑がそれぞれ広がっています。写真2枚目のように、木製フレームの窓から綺麗に緑が広がり、奥に深い森が続いている様子を楽しむことができます。


前段の森と人との関係に戻りますが、この家の南西北側それぞれに広い(デッキ面積と建物が同じくらい!)デッキ部分があり、南のデッキに出れば真正面にド迫力の針葉樹の森と対峙することができます。西側が隣宅の庭も借景で楽しめる広葉樹の緑。北側はエントランスまわりとして使い勝手良い空間になっています(写真4枚目|犬でサイズ感をご確認ください)。


室内については、こだわり抜いた最小限住宅の研究の成果が出ています。中央に水まわりのコアを配置し、東西にプライベート空間とリビングをゆるやかに分ける空間構成。秀逸なのは南側壁面に続く棚板で、リビングでは家具の一部のようであり、キッチン部では作業台として、そして寝室的な空間では勉強机としてその役割を変えていくというもの。キャスター付きの椅子で端から端まで、シャーシャーしてみたい衝動が抑えられませんね。


水まわりは極めてコンパクトに設計されています。お風呂はシャワーブースのみで冷蔵庫置き場もコンパクト。洗濯機も60cm角のスペースですので、家具を買う前に現場を見ていただいた方がいいと思います。でもこのくらいでいいんだよなって思えてしまう感覚があります。


この他、近隣や環境について。標高は約980m。夏は涼しく都心より6度くらい低く過ごしやすい。冬はもちろん寒いです。例えば、冬季の凍結があるため冬用タイヤは必須。敷地内入り口付近は砂利道で緩斜面のため四輪駆動車推奨です。


そんな寒さもへっちゃらにしてくれるのが、この家の薪ストーブ。個人のストーブ作家イエルカさんの「小梅」というストーブで無骨ですがどこか可愛らしいこのストーブが活躍することでしょう。


ちなみに、先ほどから森との対峙には多少の恐怖心を感じると書きましたが、小淵沢移住もいきなり山深いところに入っていくのはちょっと気が引けます。ここは程よく人がいる分譲地で定住者が中心の場所なので寂しくありません。さらに、すぐ近所はリゾナーレ小淵沢などがあるリゾートエリア内ですから、交通・生活利便性が高く。温泉も近いので家にはシャワーブースがあれば十分とも言えます。


これは本気で移住を考える方達の第一歩として、いい試みだと思います。ここからどんな物語が生まれるのか、今から楽しみです。

 

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専有面積 43㎡
所在地 山梨県北杜市小淵沢町
交通 JR中央本線「小淵沢」駅 徒歩35分
建物構造 木造 所在階
築年 2021年 取引態様 媒介
設備 公営水道/合併浄化槽/プロパンガス/薪ストーブ/造作家具/薪棚・ゴミ入れ/駐車場:2台
※掲載の情報が現状と異なる場合には、現状を優先するものとします。