価格：

5,750万円 (税込)

面積：

77.39㎡（建物）
100.35㎡（敷地）

カーレース好きとしてはこのヘアピンカーブは絶好の観戦ポイントと思ってしまうのです。ヘアピンコーナーといえば思い出すのはF-1モナコグランプリのローズヘアピン、WRCモンテカルロラリーの山岳コースにあるドリフトテクニックが見物のヘアピン。

まあもちろん、葉山の住宅地の中でドリフトなんてしないのですが。この立地、狭い道路から少しひらけて折り返すカーブ。そこを高速で抜けるには高等なテクニックが必要なのです。

コーナー進入でハンドルを切りつつブレーキ・アクセルオフでリヤを滑らせ、滑り出したらアクセルとカウンターで角度と向きを調整、出口でスムーズにグリップを回復させながら加速。と、つい妄想してしまいました。

そのコーナーの内側に建つこの家、土地は約30坪の半円形で三方が道路のため開放感があるのです。周囲は閑静な住宅地。葉山の山並みを眺めることができます。

建物はチャコールグレーと無垢板のシックな色合いの組み合わせ。約23.4坪のコンパクトな新築ですが２階リビングは天井が高く面積以上に広く感じます。建具は濃いグレー系でまとめられており全体的にシックな印象。天井に張られた杉板が落ち着いた雰囲気にしています。

２階に水まわりが集中しており、小さな家でも家事動線はよいのです。キッチンはL字でリビングを見渡せるようなレイアウト。専用のはしごで昇るロフトも約6.5帖ほどあり収納だけではもったいないスペースになっています。

１階は3部屋がまとめられており、6.4帖の洋室に大型のウォークインクローゼットが付属。4.6帖の部屋は敷地の形状から変形なのですが、窓と三角の造作テーブルの変則的な関係が魅力です。窓のそばで山の景色を眺めたり、ヘアピンを曲がってくる人の気配を感じたり、ここだけの視点を楽しめます。

葉山の国道134号線から山側に入った静かな環境。車は普通車1台が通れる道ですからもちろん、ドリフト走行なんてありえないのですが、付近の住民の往来がよく見える。バルコニーで洗濯物を干していると、ヘアピンを曲がってくる知人に手を振ったりして、近隣とのいい関係がつくれそうです。

レースの観客ほどは熱狂しませんが。この曲がり角の家は近隣とのよい関係を予感する住宅なのです。