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変わらないという贅沢 |
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江ノ電がゆっくりと走り抜けるこの場所は、梅雨になると紫陽花を目当てに多くの人が訪れます。鎌倉を象徴する風景として、誰もが一度は目にしたことのある場所かもしれません。けれど、カメラを構える人々が見ているのは、一瞬の景色です。 ここで暮らす人が見ているのは、その続きにある毎日です。窓を開ければ風と一緒に電車が横切り、玄関から居間を眺めれば、その向こうを江ノ電が走っていく。観光地として知られる風景は、ここでは生活の風景になります。 この家には、大きな欠点があります。建築基準法上の道路に接していないため、再建築は極めて難しい土地です。不動産として考えれば、それは大きな制約です。でも、少し見方を変えてみると、別の景色が見えてきます。もし、この土地が今の法律を満たしていたなら、車が入り、建て替えが繰り返され、線路際の小さな家々は少しずつ姿を変えていたかもしれません。効率のよい建物になり、便利な暮らしになり、その代わりに、この独特の距離感や空気は失われていたでしょう。 線路を渡って帰る暮らし、家の中から江ノ電を眺める時間、人がようやくすれ違えるほどの細い路地。そんな風景が今も残っているのは、皮肉なことに「簡単には造り替えられなかった」からでもあります。つまり、この場所の価値は建物だけではありません。長い年月をかけて積み重なった暮らしの風景そのものにあります。 建物は昭和40年築。増築や改修を重ねながら受け継がれ、現在は二階建てと倉庫を備えた姿になっています。床の柔らかさや多少の傾きはあります。水まわりも手を入れたいところでしょう。 それでも、一階に残る古民家らしい木の表情や縁側、木製の掃き出し窓には、新築では決してつくれない時間が刻まれています。 2階の増築部分だけでも約25.5畳分の広さ。倉庫を合わせれば100㎡近い広さがあり、趣味や創作の場としても想像が膨らみます。線路を渡らなければならないため、大きな荷物の搬入は困難。そんな不便さは、この家では「暮らし方を選ぶ」ということなのかもしれません。 これから先、この場所に劇的な変化は起こらないでしょう。それが、この家の安心感でもあります。便利さを求める人には向きません。資産価値の伸びを期待する物件でもありません。けれど、鎌倉という街が長い時間をかけて育んできた風景の一部を、自分の暮らしとして受け継ぐことはできます。 価格だけでは計り知れない、贅沢な時間がここにはあると思います。 |
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| 近隣の家と共有の路地を挟んで |
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| 線路の向こう側から見る。外壁をぜひ木材に換えてみてはいかがでしょう |
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| 庭に面した縁側。昭和の家ならでは |
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| 1階6畳和室が二間続いています |
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| 価格 | 1,980万円 | 建物面積 | 52.96㎡ |
| 管理費 | なし | 修繕積立金 | なし |
| 所在地 | 鎌倉市坂ノ下 | ||
| 交通 | 江ノ島電鉄線「長谷」 徒歩5分 | ||
| 建物構造 | 木造 | 所在階 | |
| 築年 | 1965年 | 土地権利 | 所有権 |
| 敷地面積 | 112.72㎡ | 都市計画 | 市街化区域 |
| 用途地域 | 第一種住居地域 | 建蔽率/容積率 | 40%/200% |
| その他費用 | 取引態様 | 媒介 | |
| 設備 | 公営水道/公共下水/プロパンガス | ||
| 備考 | 地目:宅地/現況:空室/風致地区/宅地造成及び盛土規制法/土砂災害警戒区域(建物一部土砂災害特別警戒区域内)/埋蔵文化財包蔵地域/私道持分有り/建築基準法上の接道無し/増築未登記部分有り(登記構造:木造平家建て、現況2階建)/物件への進入は江ノ島電鉄線の線路を横断します(江ノ島電鉄株式会社との取交し事項なし) | ||
| 情報修正日時 | 2026年8月2日 | 情報更新予定日 | 2026年8月17日 |
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