価格：

5,790万円

面積：

78.71㎡

湘南の伝説的なホテル、パシフィックホテル茅ヶ崎。その跡地に建てられたマンションが今回の物件、パシフィックガーデン茅ヶ崎です。言わずと知れた存在のように感じてしまいますが、あらためてこのマンションについて考えてみたくなる、そんな機会になりました。

パシフィックホテルの跡に建てられた高級マンションとして、いつまでも新しい印象があるのですが、それでもこのマンションもすでに築26年目。つまり四半世紀を経過し、それなりに年を重ねてきています。この時間の積み重ねがそろそろ味わいになってきたのかなと思わせるのです。

今回の取材は曇天の日に行うこととなったのですが、これが不幸中の幸いといいますか、マンション全体の雰囲気を違う感覚で味わうことができたように思います。

大きく印象に残ったのは植栽です。ゆったりと空地を設けた全体計画の中で、たくさんの植栽スペースの共有部分があるのですが、それらがとても知に足ついている感じがするのです。

今回の物件はマンション全体としてはメインエントランスの近くなので、共有部分をゆったり味わう動線のアプローチではないのですが、それでもこうした共有部分のあるマンションで暮らすことの幸せは十分に感じることができると思います。

こうした前置きをした上で、今回の物件をみていくと、また良さが一味違う気がするのです。LDKからは大きな窓の向こうに広がる木々の葉が、緑のカーテンのように通の視線を遮ってくれます。サーフィンに行き交う人々や車、自転車の喧騒を心地よく感じるこの距離感は木々が成長してくれたおかげなのか、はたまた自分たちも年を重ねてきたからなのか。

LDKのサイズもゆったりとしていて、隣り合う洋室2やキッチンをつなげた空間として考えれば約25帖の空間であり、さらに奥行きのあるバルコニーもあるので、フラットな動線で外部にまでつながる空間を楽しめます。湘南というエリアを築き上げてこられて、今ではご高齢になられ、上下階の移動にはむずかしさを感じる方でも楽しめるな。そんなことを考えてしまいました。

もちろん年代は問わず、海への距離はとても近いので、海遊びを楽しみたい方にもおすすめしたいです。今回の物件の間取りはアクティブな生活をイメージして作られた玄関土間がポイントなのですから。

この土間は玄関を大きくしたような床の仕上げで、サーフボードやウェットスーツ、釣り道具、スケートボード、キャンプ道具、ゴルフ道具などなど外遊びを応援してくれます。現場は絶賛最後の仕上げ工事が大詰めでしたが、もう仕上がります。この土間はそのままキッチン裏のパントリーとも隣接しているので、重い買い物をスムーズに収納するためにも活躍します。

この他、内装は程よく質感のある素材を使ってくれているので、落ち着きます。水まわり設備はシンプルで清潔感があって、使い勝手もよく優等生な改装だなと思います。自分の親やお世話になった先生に住んでもらいたくなる物件でした。